テーマ『神話』
なごやか読書会を4年以上主催してきましたが、初めてテーマを決めて開催しました!
参加者のみなさんが「神話」というキーワードからどのような作品をイメージされるのか、ワクワクしながら当日を迎えましたが、想像以上のおもしろさでした!
純粋に神話にまつわる入門書や学術書、古典的名著はもちろんのこと、歴史や宗教の観点からみた「神話」を扱った作品もご紹介いただきました。
それだけではなく、個人的なエピソードと結びついた神話についてのお話をしていただく機会にも恵まれ、忘れられない時間になりました!
★注目の一冊★
『アイヌ神謡集』知里幸恵
アイヌに生まれ、アイヌ語の中で育った著者が、アイヌ民族のあいだで語り継がれてきた叙事詩(ユーカラ)を13篇選んで編んだ作品が本書『アイヌ神謡集』です。
アイヌ語を発音どおり厳密にローマ字で書き綴り、日本語の口語訳を付記した本書が完成するにはどれほどの時間がかかったことでしょう。
二十歳でこの世を去った著者が残した魂のこもった本書には、梟(ふくろう)の神や小狼の神、海の神などの神々や動物たちが自ら歌った謡がおさめられており、人間の喜怒哀楽や自然に対する感謝の気持ちが素直に表されています。
著者の詩的表現にすぐれた口語訳には花鳥風月の尊さが感じられ、読んでいて気持ちの良い作品です。
ちなみに、なごやか読書会ではじめて紹介する作品がかぶったのが本書になります!
★紹介された本★
『赤と黒』スタンダール
『ギリシア神話』トマス・ブルフィンチ
『ツァラトゥストラはこう言った』ニーチェ
『イリアス』ホメロス
『アイヌ神謡集』知里幸恵
『アイヌ童話集』金田一京助、荒木田家寿
『図説 世界の水の神話伝説百科』ヴェロニカ・ストラング
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