今回はサプライズがありました。開始間際に参加者とおぼしきAさんが現れました。
主催者「読書会に参加予定のAさんですか?」
Bさん 「いえ、Bです」
主催者「失礼しました。本は持ってこられてますか?」
Bさん 「持ってきてません」
主催者「?」
「どうやってこの読書会を知ったのですか?」
Bさん 「こくちーずを見てきました」
主催者「すみません、こくちーずで告知はしていません」
話し合いの結果、Bさんは同会場の別イベントに向かって行かれました。
めでたし。
ちなみに、なごやか読書会は直前での飛び入り参加大歓迎です。
(事前連絡はいただけるとありがたいです。)
今回は、ドイツで生活した人の話、時間の流れは人それぞれ違うという話、その戦争はいかにして始まったのかをひたすら考察する本の話など、話題が尽きなかっただけでなく、それぞれが関連して盛り上がりました。
話がひろがった結果、終わったあとに参加者全員で近くのジュンク堂に行きました。中の人は大人買いをしてしまいました。めでたし。
★注目の一冊★
『夢遊病者たち』クリストファー・クラーク
第一次世界大戦はいかにして起こったのか。著者は膨大な資料を渉猟し、戦争に至るまでの道のりを既成概念にとらわれず探り続けた。学校の授業では、「バルカン半島は戦争への緊張感が高まっていて、オーストリア・ハンガリー帝国の皇位継承者がサラエボでセルビアの青年将校に殺害されたことが第一次大戦の発端」だと教わった記憶がある。本書を読むと、そこには様々な性格を持った数多くの登場人物が、感情を爆発させながらも自国の利益を損なわないようにふるまい、戦争が起こるかぎりぎりの状況が長く続いてきたことがわかる。日本の影響もあり、日清・日露戦争の戦況がヨーロッパ周辺のパワーバランスを大きく変化させ、各国の政治家を悩ませてもいたのである。戦争は人間が引き起こすものだと改めて感じるとともに、すぐれた著者はその複雑さを損なうことなく、まるで物語のように紡ぎ出して読者を惹きつけられるのだと感動した。読み通すのに時間はかかるが、読んで良かったと実感できる一冊。
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